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羅臼生活をもうちょっと詳しく(昆布づくりと刺し網漁を体験した話)

当初の計画では今日羅臼を撤収する予定だったけど、予報どおり昨日から雨が降り続いているので早めの撤収を決断して今となっては良かったなぁと思います。

おかげでゆっくり撮ってきた写真を整理したり記事の更新などに時間を費やすことができるようになりました。

 

さて、昨日までは現地からスマホでその日ごとの出来事などを簡単に書いてきましたが、今日から何回かに分けて先日書き切れなかったことをテーマを絞って詳しく書いてみようと思います。

しばらく羅臼の更新が続くと思いますがどうかお付き合いを。

 

そこで今回は羅臼に到着した日の翌朝に息子を連れて昆布づくりの手伝いをしに行った話をしようと思います。

 

まず今回昆布づくりを手伝うこととなった経緯から言うと・・・

 

今年の2月に流氷とオオワシなどを見に羅臼を訪れた際、その時お世話になったYさんに息子に昆布漁を体験させてやりたいんだけど、どこかいい所紹介してくれないかと話をしたところ親族で昆布漁師がいるんでそこでやったらいいとのことだったので今回羅臼を行く直前Yさんに電話して了解を得ることができたのでした。

 

ま、そういういきさつもあり、時間と場所だけを聞いていたので夜中の3時に息子を連れてその昆布作業場へ向かったのでした。

 

すると、そこは・・・

 

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皆はもうすでに仕事の真っ最中でした。

しかもそこには和気あいあいとした空気は一切なく、たかが昆布と言えども戦場のようにも感じられました。

親方からの罵声が飛び交ったりと、まさにこれが漁師の世界なのかと・・・

 

ある意味カルチャーショックのようなものを感じてしまいました。

 

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さっそく仕事着を借りて作業を手伝うことに。

ちょうど子供用のがあったので息子にピッタリでした。

 

けっこう似合うじゃんか!

 

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我われが手伝うことになったこの時の作業は養殖昆布に付着したカキ(フジツボのような白い貝)を取り除く昆布洗いでした。

 

いちおう親方には写真を撮りながら作業する旨了解を得ることにしました。

 

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これが羅臼昆布

 

養殖とはいえ肉厚でとても立派です。

ちなみにここの昆布漁師は天然をメイン(漁場は知床岬の手前にあるそう。)に養殖は保険として営んでいるとのことでした。

 

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朝3時からこんな仕事をするなんてもちろん息子にとっては生まれて初めてのことであり・・・

それでも、文句を一切言わずもくもくと与えられた仕事をこなしていきました。

 

息子が一通りカキを取り除いた後、僕が状態を点検し仕上げを行うといった具合で作業を進めました。

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ひたすら昆布を洗うのも久々の体力仕事だっただけにけっこう疲れました。

 

気付いたらもう辺りは明るくなってきました。

 

それにしても息子には途中休憩させながらやっていたけど弱音を一切吐かずによく頑張りました。

 

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おやつと言うわけではないけどウニを頂くことに。

昆布にくっついていたのかな?

 

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昆布洗いのあとは小屋に昆布を吊るして扇風機で乾かす作業に移ります。

 

乾かした後の工程はまだまだたくさんあるけど僕らが関わったのはこの作業まで。

 

とにかく昆布というのは製品として出来上がるまでは数多くの工程がありどれをとっても一切手を抜けないのだという。

そうした非常に手間がかかっているにも関わらず実はあまり昆布は儲からないそうで辞めていく人が多いのだとか・・・

 

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昆布漁師のお宅で朝食をみんなと頂き軽く休憩したら親方がマス(カラフトマスを獲りに船出すのでの乗ってけと言うので付いていく事に。

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刺し網は作業場の目の前に張っており、かかった魚を自家消費用に獲っているようです。

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さっそくマスがかかっていますね。

網を手繰り寄せながら近づいていきます。

 

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いっしょに乗船した孫娘に網から魚を外す経験をさせているようでした。

たしか中学1年だったか大したもんだと思いました。

 

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マスが順調に獲れていく。

 

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そして親方の計らいで息子にも刺し網から外させることに。

刺し網から外すのって絡まっているのが殆どでけっこう外すの大変なのが分かりました。

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マスの他にも良型のクロガシラカレイや・・・

 

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ゴモカジカも・・・

もはや完全に苦戦している息子。

 

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マスを主体にけっこう魚が捕れました。

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漁を終えた後はこれまた親方の計らいで周辺を船で一周することに。

波もなくとても気持ちよかった!

 

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昆布作業はまだまだ夕方近くまで続くけど、僕らは一時な手伝いという名目だったのでこれにて失礼することにしました。

そして、帰るとき今回お世話になった親方からマス6本にカレイ、カジカを頂きました。

 

今回の手伝いを振り返って・・・

 

初めて昆布生産の一部に関わることで羅臼昆布にとても興味を抱いた良いきっかけになったとともに、仕事の大変さを息子に知ってもらうという意味においてまたとない貴重な経験となったと思います。

 

こうした経験ができたのも親方を始め作業員の方々の計らいがあったから だと思うのでとてもありがく思います。

 

あと、これだけは断言できます。

 

それにしても昆布作業はユルくないです。

 

 

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