たしか今年の春ごろだったと思います。
息子に去年は旭岳と十勝岳を登ったから(十勝岳は途中で引き返し)今年は羊蹄山に登ろう!と声をかけました。
僕は過去、羊蹄山には2回登ったことがあるので、経験上、小学2年生の子供にとってそんな容易な山でないのは百も承知の上でした。(大人でも登り4~5時間はかかるので)
それでも、登山の辛さを克服して登り切った後の達成感や他では決して得られない頂上からの最高の眺めをぜひ味わせてやりたいと思いました。
それと、息子にとって一生忘れないであろう夏の思い出を作ってやりたかったんです。
もちろんのこと、子供を連れていく以上、親としては子供の安全を最優先に考えなくてはならなく、なるべく子供に負担をかけさせないように山小屋1泊2日の行程で、かつ夏の天気が安定した日を選びました。
ということで、先週末は、天気が崩れる心配がなく、かつ寒くなる前のこのタイミングしかないと思い、意を決して息子を連れ羊蹄山の登山へと出かけることにしました。
そして、息子はきっと相当疲れたであろうが、登山の最初から最後まで弱音を一度も吐かず、何とか登って帰ってくることができました。
今回より数回に分けて、そんな羊蹄山の登山記を書いていこうと思います。(冒頭から長くなってしまった。)
北海道民であれば知らない人はおそらくいないであろう名峰中の名峰であります。
羊蹄山の別名「蝦夷富士」の名前にふさわしいとてもかっこよい山ですね。
僕はいつかこの山の麓で暮らしたいと真剣に思うこともあったほど大好きな山です。
登山口に到着する前に、今回の登山で最も貴重な水の確保のため、真狩の湧き水汲み場へ行きました。
ここで、3リットルの水(うち1リットル分は粉をといでスポーツドリンクにした)を汲んでいきました。
水を確保したらいよいよ本日登る真狩コースの登山口へ8時ごろに到着しました。
僕らは今回、9合目にある避難小屋に1泊する予定なので日帰り登山の早朝組よりはだいぶ遅い到着となりました。
真狩コースは、4つあるコース(真狩、倶知安、京極、喜茂別)のうち距離は長いが比較的緩やかのため登りやすいコースであります。ちなみに、過去2回僕が登ったコースもこの真狩コースでした。
息子にはなるべく荷物による負担を減らしたかったので、水など重量のあるものはすべて僕が持つことにしました。
ということで、僕のリュックは12~3キロにはなったと思います。
息子ばかり心配していましたが、僕の方こそ大丈夫か若干は心配でありました。
でも、山を縦走するような人は、テントや数日分の食料など20キロ以上担いで登っているんだから何とかなるもんだと自分に言い聞かせました。
駐車場の脇にある神社で今回の登山のお参りをしました。
息子は「登れますように。」と僕は「安全に登山を終えることができますように。」とそれぞれの願いで。
08:40、登山開始であります。
登る先はあの山の頂上へ!
過去僕は登っているのでだいたいコースは把握できてます。
最初はキャンプ場の敷地内を横切る形で進んでいき、ここが実質羊蹄山の登山口となります。
08:45、記帳を済まし登り始めます。
登り初めの30分ぐらいはトドマツやらの薄暗い山道を進んできます。
09:00、最初の休憩。
きっちり何分おきに休憩すると決めないで、子どものペースに任せて本人が疲れたり喉が渇いたら休憩するといった具合にしました。
09:15、1合目を通過。
10:00、2合目を通過。
割かし快調に登っていきます。
10:20、3合目でちょい休憩。
このあたりまで登ってくると、それまでのうっそうとした林の中から開放されるようになってきます。
アスレチックが好きな息子にとってはこんなのは嫌がりもしないようです。
開けた登山道に出ると真狩登山口が良く見えました。
11:10、4合目を通過。
羊蹄山にはこんな急なところも至る所にありますが、息子は果敢に挑んできます。
頼もしい限りです。
もしかすると、体力はもうすでに僕を超えたのではと思うほど元気な様子に驚きました。
12:05、5合目を通過。
12:55、6合目を通過。
芸術的な形のダケカンバ。
厳しい風雪に耐えるためこのような形になったのでしょう。
13:00、6合目を過ぎたあたりで大休止ということで、ここで昼食をとることにしました。
持ってきたおにぎりとキュウリの浅漬けなどで腹ごしらえです。
ご飯を食べたおかげで息子の元気が一気に回復したようです。
13:40、7合目に到着。
この日目標の避難小屋がある9合目まであと2合分と分かると調子づいて登っていきます。
14:05、8合目に到着。
9合目まであと1つ!
もう少しだ!がんばれ!
ラストスパート!
ガレ場を難なく登ってきます。
このあたりはだいぶガスってきました。
14:30、ついに9合目に到着しました!
頂上へはこのまままっすぐのルートをたどりますが、僕らはこの日避難小屋に宿泊するので、そこへ向けこの分岐から左側にそれ10分程度歩きます。
分岐を越えるとさっそく避難小屋が見えました。
ようやく疲れから解放できるんだーと思うと、息子とともに気持ちが高ぶってきます。
ハイマツ帯の中を縫うように避難小屋へと進んでいきます。
このあたりでは、シマリスが数匹迎えてくれました。
もう少し!
14:40、この日の目的地羊蹄山避難小屋へと到着しました!
ここでは、管理人をしておられる近藤さんが笑顔で迎えてくれました。
08:40に登山開始したわけだから、ほぼちょうど6時間の登山となりました。
この間、休み休みではあったけど、弱音を一切吐くこともなく、ここまでこれたのは息子の頑張りがあったからこそだと思いました。
僕はそんな息子を誇りに思いたいです。
とにかく頑張った!
お疲れ!
次回、感動の夕日へと続く。